RUNARX RUNNING COMPANY / ルナークス・ランニング・カンパニー - 埼玉県川口市のランニング・スペシャリティショップ

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シューズ考 

キャッチ-なデザインのホカオネオネ:クリフトンエッジ(¥20,000+tax)。
あのソールは何なのか?「最高にスムースな走り心地」とコピーは、単なるイメージなのか、リアルなのか、そのあたりをひも解いてみます。
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まずは、当方で計測した実測データがこちらです。
<ソール厚:ヒール33mm-フォアフット26mm=ドロップ7mm(内、インソール厚:2mm)、重さ235g(8.0インチ)>
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ソールの厚さを見てクッショニングシューズ?と思うかもしれませんが、インソールが2mmと極薄にしていることから、ダイレクトな着地感を意識しているシューズと考えられます。
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そしてクリフトンエッジには、ホカオネオネのラインナップの中でもこのモデルだけの仕様が以下です。
★15%軽量でクッション性があり足を包み込むミッドソール
★EVAにラバーをブレンドし軽さと耐久性を考慮したアウトソール
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★アッパーの内側にはテープ処理をして足とシューズの一体感を強化
★強化されたハトメ

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★フィット感向上のための足首を取り巻くパッド処理
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★踵付近から始まるメタロッカーソール
これらのはクリフトンエッジだけに採用されている仕様で、ホカオネオネのラインナップの中でも少し格の違いさえ感じます

さらにクリフトンエッジには、フレア形状に広がったミッド+アウターソールが採用されています。一見、この大きいソールはどうなの?と皆さん気になるところだと思います。これがクリフトンエッジの魅力なので、丁寧にみていきます。

ホカオネオネは、ランニング時の衝撃やストレスを調査したところ、ソール形状によって同じ接地時間で受ける負荷の掛かり方を変える方法を見つけ出し、そこで生まれたのがこのフレアソールと説明しています。先だって発表されたトレイルランニングシューズ「Ten nine」では、その圧倒的なフォルムに度肝を抜かされたことでしょう。
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確かに、裾広がりな底面積が安定するということは、すぐに理解できると思います。
ちなみに、ランニングシューズの性能表現で「安定性」とか「スタビリティ」という表現が出てきますが、なぜランニングシューズに安定感が必要なのでしょうか?それは「走る」というのは、片脚で着地して、空中を飛んで、片脚で着地して、飛んで・・・と着地+ジャンプを繰り返す運動ため、飛んで着地した先が不安定だと力が入れづらく(例えば舗装路と草地)、推進力に影響するため、足元の不安定さをなくすことは効率的で気持ちよいいランニングにはとても大切な要素なのです。

そのため多くのブランドでは、アッパーとソールのつなぎ目にガードレール状の樹脂パーツをつけたり、ヒールカウンターを樹脂で補強したりすることで、着地のグラつきを抑えてきましたが、クリフトンエッジが画期的なところは、重量増になる樹脂パーツではなく、ソールを立体成型のバケットシート型フレアソール+硬質ヒールカウンターによって安定性を生み出している点です。
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わかりやすくするために、ソールの厚みやが同じくらいのアディダス:ボストンブーストの同サイズを比較してみました。その違いは、ご覧の通りです。
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このように底面積が広いフレアソールは安定性確保のためでもありますが、もう一つ隠れている特徴があることに触れておきます。

クリフトンエッジを履いて歩くとわかりますが、フレアソールによって、どのシューズよりもソールがいち早く地面に接地し、その後は、(一体型ソールの効果でソールねじれがないため)普段より早くパタンと地面に「着地させられる」感じがあります。
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これはフレアソールによる作用で、クリフトンエッジならではの感覚です。その感覚をランニング時の足の動きに置き換えると「素早い内返し(プロネーション)と出力しやすい安定性」が得られるということになります。さらに言えば、足元が素早い内返しと安定の誘導のおかげで、上体をスピードに乗せやすくなるのではないかと考えています。

特にヒールで着地した場合は、その誘導感は顕著です。もちろん「踵でつかないしー。フォアフットだしー」という方もいらっしゃると思います。例えば、普段走っているシューズを裏返してソールの減り方を見た時に、踵の外側が減っていたら、どこかの段階でヒール着地していると考えられます。ヒール着地はスピードを落とし、ハムストリングスに負担がかかるので避けたいのですが、一般的には疲れてくると足を投げ出すようにオーバーストライドでヒールで着地してしまいがちです。

このクリフトンエッジについては、踵が地面に着く前にフレアソールが接地し、素早くミッドフット側に誘導してくれます。これはイメージや理想の話しではなく、上のボストンブーストとの比較写真を見ての通りでフレアソールのおかげで物理的にそうなります。
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この感覚に気づいた時、カーボンプレートを内部に入れるのと同じくらい画期的では?と思っていました。例えば一般ランナーが、エリート選手が履くカーボンプレートが入ったフォアフット着地が前提のスウィートスポットが狭く硬質のランニングシューズよりも、素早い内返し誘導と飛び出しやすい安定感、そして疲れてオーバーストライドになっても前に押し出してくれるクリフトンエッジの方が、気持ちのいいランニング、そしてよい結果が出る気がします。

そんなことから「最高にスムースな走り心地」のコピーは、まんざらイメージだけはないなと思った次第です。逆に、背中を押してくれる追い風ような「フォローウィンドシューズ」と言い換えたいくらいです。あなたの走りも追い風に乗せてみませんか?

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