まず、m実測データをご覧ください。
重さ:26.0cm280g(23.5cm238g)
ソール厚:ヒール29mm/フォアフット23mm
ドロップ:6mm
では、ライカンが同等クラスの中で特徴がはっきりしているポイントは何?と問われれば、「踵と甲を抑える固定力」と即答しています。
深く細い硬質ヒールカウンターによって踵をしっかり抑え、柔らかすぎないウェストガース部分(甲周り)と厚めのベロの組み合わせによって、シューズ内で足をしっかり固定してくれます。
このようなシューズと足の一体感は、不安定な路面を走るトレイルランニング、特に下りではとても大切です。例えば、ロードシューズでトレイルを走るとシューズ内で足が動いてしまうように、下り、カーブ、岩の路面ではシューズ内で足が動きすぎないようにフィット、固定させる方が安心して下ることができます。
そんな登山靴にようなホールド感は、長年山岳アクティビティのシューズを作り続けるブランドだけあり、「登山道を快適安全に走るために削れない仕様」が反映されているように感じられます。
それからアウターソールを見てみると、ラグは低く、滑りそうに見えます。しかしスポルティバはモデルによってアウターソールのコンパウンドを変えているようで、ライカンはグリップ性のソフトな素材が使われているとカタログには記載されています。
使用した感じでは、石を踏んでも突き上げ感が少なく、捻じれも感じず、ソフトな素材という印象はありませんでした。(決して滑らないわけではなく実際にワタシも滑りましたが、それはシューズのせいではないかと・・)
ひとつ注意点としては、ライカンは横幅が広い木型ではないので、足のタイプによっては当たってしまうかもしれません。実際に足を入れてからお買い求めすることをお勧めします。
シューズ内で足を固定するライカンの履き心地は、ロードランナーの方にとってはガッチリしすぎてて違和感を感じるかもしれません。でも様々な路面、斜面が現れるトレイルでは、これくらい足を固定してくれた方が安心と思うはずです。
逆にラグが低いぶん、ロードセクションは走りやすいですし、軽量なので下りの足さばきもしやすいので違和感はないと思います。完成度の高いトレイルランニングシューズですので、買い替えを検討している方はご検討してみてください。