僕の父は、日産ブルーバードばかり乗り換えていました。子供の頃、父に『次はフェアレディZ!』とスポーツカーを提案したところで、いつもブルーバード。父が日産ブルーバード好きだったどうかは知りません。不満がないから他の車や会社に変える必要がないか、変えて失敗したら嫌なのか、いずれにせよブルーバードは嫌いではなかったと思います。
ランニングシューズでも、特定のブランドやモデルしか履かないというランナーの方がいらっしゃいます。それで思い出すのが、僕が若かりし頃にランニングショップで勤務していた時に「俺は(アシックス)ソーティしか履ねんだ」というべらんめい調の常連のお客様がいたことです。いくら快適に走れるであろう厚底のニューモデルを提案しても拒否され、いつしかスタッフ間ではその方を(今思えば失礼な話しですが)「ソーティさん(あるいはソーティオヤジ)」と隠語として当時使っていた記憶があります。
「ソーティさん」のように、お気に入りのブランドやモデルを履き続けることも楽しみのひとつですが、靴屋としては様々なシューズとの出会ってもらい、そのシューズが持つ「言葉」を感じてもらうことで「気づきと感動」を味わってほしいという気持ちがあります。多くのランニングショップは、お客様を想像しながら「履いてもらいたい」と見極めたモデルを選んで販売していますから、この事に共感してくれるでしょう。
「きびきびしたレスポンス、コントロールの良い車」「ロングドライブでも疲れない車」「燃費のいい車」「車内スペースが広い車、逆にコンパクトな車」「ダートや雪道でも安心して走れる車」
「見ためのカッコイイ車」などなど。
そして人やメディアの情報も参考にしつつ、「自分が車に何を求めているか?」を決め、それに見合う車を販売するメーカーを数社選定し、試乗し、その中から自分の望みに合致した車を選び出したのではないでしょうか。
こんな車選びは、そのままランニングシューズ選びにも当てはまります。
自分の用途やキーワードを持っていれば、モデルは絞りやすく、また店員さんも見合ったモデルを提案しやすいですし、例えば今履いているシューズの不具合点があるなら実際にそれぞれを履いて解消されているかどうかなどを最終的に判断すれば、大きな間違いはないかと思います。
そしてさらに言えば、車とは違ってランニングシューズは安価です。スローラン用、テンポ走用、スピード走用、トレイルラン用など、練習や状況、体調などによって最も適した一足を履き分けることが可能です。しかし、車では使い分けたくても4台も持てません(中にはいらっしゃると思いますけど)。尚、サイラス・ジュイ選手を招いて開催したランニングレッスンの時に「3タイプのシューズの使い分け」についてサイラス選手は強く推奨していました。
そしてさらに言えば、車とは違ってランニングシューズは安価です。スローラン用、テンポ走用、スピード走用、トレイルラン用など、練習や状況、体調などによって最も適した一足を履き分けることが可能です。しかし、車では使い分けたくても4台も持てません(中にはいらっしゃると思いますけど)。尚、サイラス・ジュイ選手を招いて開催したランニングレッスンの時に「3タイプのシューズの使い分け」についてサイラス選手は強く推奨していました。
車が「ドライブで使う乗り物」と言うなら、ランニングシューズは「ランニングで使う乗り物」です。気持ちよく、そして自分に見合ったシューズを見つけることが、ランニングを長続きできる秘訣のひとつです。言い方を換えるなら、情報や噂だけを頼りに買ってしてしまうと、自分には見合わなかったと後で気づくこともあります。
今のあなたに見合った「乗り物」で、安全で快適なランニングライフを。
RUNARX RUNNING CO.
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