『履いて走った時、正直まずいと思いました。』
さて今回ご紹介するのは、現在店頭で試し履きができるBROOKS:グリセリン14です。
シューズ実測データはこちら。
★ウィメンズ23.5cm:重さ247g/ヒール34mm-フォアフット25mm=オフセット9mm
★メンズ26.0cm:重さ292g/ヒール35mm-フォアフット26mm=オフセット9mm
シューズの履き口はブルックスらしく厚く包み込むホールド感があり、踵部は細く心地よく収まるヒールカップ形状、甲はだぶつかないフィット感、幅はスタンダード~少し広めetc、比較的多くの方にフィットしやすい仕様です。
特にアーチが落ちやすい(過回内)方、外反母趾気味という方にお薦めしやすい仕様とフィッティングです。
このフィット感が良い一因に、甲部分をフィットさせるためにシリコンベースでストレッチする3Dプリントを採用し、押させつけるような硬さがないところです。
また、ミッドソール内にはブルックスのオリジナル衝撃緩衝剤「DNA」の最上級クラス「スーパーDNA」を投入され、底面は広くフラットなので捻じれがなく、安心できる着地感です。アウターソールには細かく溝が施されている前足部の反りの悪さはありません。
このグリセリン14の光る個性は、つま先の反り「トゥスプリング」。これを履いて前傾すると勝手に足が前に進むような感覚さえあるくらい。
この「トゥスプリング」おかげで蹴り出しのスムーズさに加え、着地のたびにピタッピタッと蹴りやすいポイントをガイドしてくれ、例えば脚が重くなった時でも前に足を運んでくれる印象があります。
正に「RUNNING ≒ RIDING」(→ブログ)!
しかし、人によってはこの反りに違和感、もしくは不自然さを感じる方もいるかもしれませんし、薄底で慣れている方には反発のタイミングが取りづらく気になるかもしれません。
個人的な印象も、最初はクッション性の良さから反発のタイミングが合わせづらさを感じました。が、それも慣れの程度で、蹴りのタイミングだけ合えば、次第に気にならなくなりました。
逆に、トゥスプリングに導かれるように「蹴り」と「回転」に合わせると、まるでペダルのこいでいるようなサイクリング感覚で走れ、とても楽で気持ちがよくペースがキープできました。
こうしたグリセリン14が持つ「トゥスプリング」「スーパーDNA」「9mmドロップ」他の仕様は、「このシューズを履くと、誰でも快適に体を前へ進ませるための仕掛け」と言えます。
こんなに足入れ感がよくて走りやすいと「こればかり薦めてしまいそうで、まずい」と思ったわけです(苦笑)。
先日入荷したホカオネオネ:クリフトン3もグリセリン14同様にクッション性の高く、体を前に進める「ライディング」感覚のあるシューズですが、クリフトン3は軽量性を意識し、グリセリン14は安定性を意識していると思えます。
どちらをチョイスしますか!?
尚、グリセリン14よりも軽量のブルックス:ゴースト9も基本同じ履き心地と特徴を持っています。
グリセリン14にしてもゴースト9にしても、『重いシューズでしょ?』『ジョグシューズでしょ?』と言わず、一度試してほしいシューズです。
RUNARX RUNNING CO.